山女オケは、定期演奏会で
交響曲全曲にチャレンジし、
不可能を可能にする為の努力を全員でやり続けるのが慣例です。
さて、今年のメイン。
全国大会の
候補曲ですが・・・
毎年、その代に合うような曲で、
1年間かけてみんなが1つに
なれる曲を探すのに苦労します。
交響曲は作品そのものが物語です。
その物語に、管弦メンバーが挑む、
それがまた物語を深めていきます。
第1楽章から第4楽章までの
プロセスがやはり重要なのです。
なので、無理でも全楽章演奏に
こだわります。
チャイコフスキーの派手さを求めるだけではなく、美しい旋律、絶対負けないという思いが詰まった和音、弦と管がせーのっ!と一緒にパワーを出し合えるオーケストレーション!これこそが、今の山女オケに必要な曲だと考えたからです。指揮譜を見ても、全員が主役になれる書き方をしている。そういう全体像が今年のオケのメンバーを思い浮かべながら、個人の顔を見ながら考えた結果です。
チャイコフスキーを尊敬しながらも、新しいロシアの音楽を探しに行こうとする姿。恵まれない中でも、それを必死に求め行動する姿は、山女オケがこのコロナウイルスをはじめ、みんなが初心者で騒音と感じられる自分たちの音からいかに音楽として聴いてもらえるところまで伸びていくか?と頑張っている姿と、私はすごく重なり合うように思う。
この前のみんなの目標。『みんなでそろって新しい世界に』。だからこそ、私はこの曲にチャレンジしたい。新しい作曲家、見たことのない風景、どこまで伸びるか楽しみなメンバー・・・。私もこれを決めるのに、30回くらい2曲を聞き比べる中で、だんだんカリンニコフの魅力に気が付いてきた。演奏するメンバー・指揮者によって、ものすごい変化をする曲だということに魅力を感じた。
カリンニコフのファンは本当に深いレベルでつながっていて、カリンニコフの演奏会があると聞きつけた人が全国から集まるらしいとは、2人の熱狂的ファン(この2人には接点がまったくないのに同じことを言うのがスゴイ)から聞いた話である。このカリンニコフは若くして亡くなった作曲家、交響曲は2曲しか残されていない。もっと長生きしていたらもっとこういういいテイストの曲をもっとたくさん書けたのだろうなと思うと残念である。
(生徒への顧問の手紙より抜粋)
わかっているはずなのに・・・。
また困難に立ち向かいます。
1年たった後、全員が成長を
感じ取れる曲です。後悔しない
1年にしていってほしいです。