こんにちは。
山女オケの顧問です。
今日は、全国国民文化祭のPRのための
演奏を録音しました。
今は、ショスタコーヴィチの
交響曲第5番の
第4楽章を特訓中です。
一応、通ってはいますが、
今は、通しているだけ。
確実な音程、全員の統一感、
弦と管の融合・・・
できていないのが実情です。
今日、集まってすぐにDVDを見ました。
どうしても、今、伝えたいことがあったからです。
DVDは
佐渡裕指揮 ベルリン・フィルのショスタコです。
弦セクションは、前半はするどい弦の音。
でも、中間部はなんともやわらかく煌びやかな音。
後半は金管にも負けないパッセージがすばらしい。
木管セクションも、絶対、弦セクションの上に
柔らかな音色でのっかっているし、ソロの奏者の
表情がすばらしい。
金管セクションも、決してうるさくない。
頂点になるまではしっかりためこんで、
頂点になったら、ものすごいパワー。
でも、トランペットだけでなく、低音が
支えられたピラミッド型のサウンド。
どれを見ても、本当にすばらしいものです。
今の、山女は譜面を演奏しているだけ。
そこには、奏者の表情も変わらないし、
弾きかたも変わらない。
管楽器も、ただ鳴らしているだけで、その音に
対する想いは、ほとんど伝わらない・・・。
よく、「体を動かさないで・・・」という音楽家の方が
おられます。
それは、教育として否定するものではありません。
しかし、山女オケはそれを望みません。
100%で演奏したら、余裕が出ないので、80%で
脱力して・・・っていうのもわかりますが、それで
聴衆の人に訴えかける音楽はできるものでしょうか?
でも、このような世界のオケを見ると、
じっとしてる人なんていません。
曲の中に入り込んで、その人の表情を見る
だけで、どのように演奏したのか?が、
伝わりますし、それに応じた体の動きがあり
全身で表現しています。
これこそが、私の意図するものです。
当然、基礎基本が大切。
でも、基礎基本にばかり目がいって、
どんな意志か伝わらない演奏だけは
したくない。
現に、プロの演奏でも何も感じない演奏会も
実際に存在します。
逆に、アマチュアでも、なんてすごいんだって、
感動しまくる演奏会もあります。
私が、今日、部員に伝えた言葉。
それは「世界を見ろ!」でした。
日本の中で通用するオケになるのが目標。
でも、世界にはもっと感動できる演奏をする
オケがいっぱいある。
世界一といわれるオケであっても、
演奏する曲の中に、入り込んで演奏している。
アマチュアである自分達が、そんな軽い音楽を
していて通用するわけがないのです。
シモン・ボリバル・ベネズエラのオケなんて
最高ですよね。オケはこうありたい!と思います。
少しずつでも伝えていければ・・・いいな。