2012年12月30日日曜日

全国大会遠征記 PART1

12月26日(水) 1日目



ついに全国大会当日。

7:15に広島駅に集合しました。

広島駅で、同じく全国大会に出場する
広大附属高校と出会いました。
彼らは、私達の1本前の新幹線なのでしょう。




私達も、新幹線のホームに向いましたが、
天候の関係で、10分遅れの出発。

去年は、関が原あたりで、2時間半
新幹線に閉じ込められました。

「今年はなにもなければいいですね・・・。」
みんな、そんな気持ちで新幹線にのりこみました。


11:30 品川駅到着。


途中、なにもなく無事に東京へ。よかった・・・。


昨年までは、おおきな荷物を持って、
地下鉄をのりついで、会場である
日本青年館まで向っていましたが、
今年はバスを2日間貸しきって移動
します。






地下鉄移動も楽しいのですが、荷物と移動の関係で
今年はこうしましたが、やはりこちらのほうが会場に
到着してからも便利でした。


12:30 日本青年館到着。

1年ぶりにきました。「オケ界の甲子園」 
日本青年館。

バス・トラックがたくさん。
今年は60校7000名を超える
中高生が、この地に集まります。

「第19回全国高校選抜オーケストラフェスタ」





この看板に、山陽女学園の名前が。
ここに初めて刻まれたのは4年前!

そして、4年連続の出場。

はじめて、この看板を見たときは、
うれしくて何回も写真を撮ったのを覚えて
います。



すでに、トラックの運転手さんの姿あり。
広島から東京まで運転ごくろうさまです。




積み下ろしをして、
すでに始まっている全国大会の
各校の演奏を鑑賞しました。


さすが全国大会! 
人数もどの学校も多い。
舞台いっぱいの演奏者。



また、演奏する曲も、
ドビュッシーありベートーベン
ありチャイコフスキーあり・・・。


本当、こんなにたくさんの作曲者の作品を、2日のうちに
聴ける音楽会は、他にはないでしょう。
満足ですね。勉強にもなります。


 

17:00。リハーサル室入り。


 今日は、朝からまったく楽器に
触っていません。


慌てる心を抑えながら、
全員の音だし風景を見守ります。






このときって、あせるんですよ。もちろん演奏者も
でしょうけど、いつものリズムと違う音だし・チューニング
ですから、うまくいくか・・・と指揮者としては、平静を
保つのに必死です。



でも、今年は何か違いました。

インペクのFさん
私が考えていた時間と同時間に
「先生、チューニングはじめます」
と、堂々と言いにきました。

立派になったもんだ。



一人ひとりも、それぞれに少ししかない時間で、
確実に音だしを終えていました。広島のときから
20分しか与えられない今日の状況を考えておけと
言っていましたが、今日はなにか違いました。



チューニングがおわり、私は
指揮棒をあげる前に、こういう話をしました。
いつも言っている言葉ですが・・・。


「数がすべてではない。
しかし、数は力である。」と





この大会に出場している学校で、オーケストラ編成を
組んでいる学校は、本当に部員が多いです。


最高は、高校オケ界No.1の千葉幕張高校。
この日の出場者は147名。これですべてではないの
ですから、恐れ入ります・・・。


逆に1番少ないのは、栃木県の学校で30名。


その次に少ないのが、なんと本校で51名(トホホ・・・)
(高3入れれば65名越えるんですけどね・・・。)

他は、すべて60~90名という学校がほとんどです。
オーケストラをやる以上、人数は至上命題です。

どんなにいい指揮者であっても、人数のそろっていない
バンドでは限界があります。



でも、この大会に出場し思ったことが
あります。


もちろん、部員数を増やす為に、
勧誘活動に力をいれるのは、
本当に重要なこと。





本校でも、4月にはみんなで計画し、
なんとか中高あわせて25人を越える部員を
獲得できるまでになりました。(命がけです・・・。)



でも、たとえ50名であっても90名のバンドに勝てないかと
いえば、そんなことはありません。


現に、今日もその30名の学校の演奏の素晴らしかったこと。

きちんと、楽器編成の人数がそろっていないのですが、緻密で
しっかりとした意志、どういう演奏をしたのかが、しっかりわかり
ました。


逆に、大人数でも、インパクトがあまいない演奏という学校も
ありました。



「とにかく、やってきたことを全員で、
私達のウリである熱い演奏で、
しっかり伝えよう!」

と、言いました。

生徒の目はギラギラしているように
思えました。



リハーサル室をでる直前、部長のOさ
一言、話すように言いました。

Oさんは、言いました。
「もう、ここまできたらやるしかない。
ここまで、いろいろな行事や練習で
培ってきたことを全員で出しましょう。
高2は最後の全国!やリ残さないで。」



いやあ、成長したな~って思いました。


せっかく、いろいろ考えているし、技量もあるし、
まわりも一目おいているのに、
顔を赤くして、下を向きながらしか話せなかったんです。


それがOさんらしさなのですが、私としてはこれを
脱却しないと、部長としてやっていくことはできないし、
これからの人生でも大切なことだと、思って
言い続けました。



そうそう。

Oさんは新幹線でも、全員に
メッセージつきのキットカットを
配ってました。

(私も、もらいました。)





そうやって見たら、なんか全員の顔も、すごく立派に
見えました。



18:05~ 演奏本番。



チャイコフスキー作曲 「交響曲第5番」第4楽章

高1の、FさんとOさんが、学校紹介をおこなった
あと、演奏が始まりました。






演奏のすべてを伝えることはできません。

でも、私としてはこの4年の中で、もっとも手ごたえを
感じた演奏でした。

「ここまで、これたぞ~」って。

まだまだ、不完全です。まだまだ道半ばです。




しかし、部員達はこういいました。

インペクFさん 「今日は、最後まで死なずにいけた~」

定演委員長Nさん 「むっちゃ、楽しかった~」

やりきったみんなの顔は紅潮していました。




演奏を見に来てくださった保護者の方も、
次々に玄関まで出てきていただき、
賛辞をいただきました。

今年も、10組を越える保護者の方が東京
まで着てくださいました。

その他、高3生も2名応援に来てくれました。




保護者の人から、こう教えてくださいました。

「私の前にいた高校生達は、50人くらいで、Obのない
本校を見て、しゃべりながら演奏を見ていた。

なのに、演奏がはじまるやいなや、急に姿勢
を正して聴き始め、体を動かして演奏を聴いていた。
演奏が終わると、こりゃ、うまいわ~
と、声に出していた。まわりの雰囲気を変えた演奏だった。」


また、副顧問のY先生も、
「今日はたまらなくいい演奏で、鬼気迫る緊張感があった。
最後のクライマックスでは、会場が完全に山女の世界に
ひきこまれていた。最後は号泣していました。まわりの
人は変に思ったでしょう。でも、まわりの人たちも、口々に
やるな~ここ。50人の女子ばかりなのに・・・と。
それを聴いてさらに涙が出てきた。」
 と、後で話してくれました。


よかった。
決して、完璧な大人な演奏じゃないけれど、
なんとかみんなの気持ちを引き出せたようです。
そして、観客のみなさんに伝えるという最低限の
仕事はできたようです・・・。


夜は、生徒も教員も交流会に参加しましたが、長くなって
しまったので、この話題は、PART2に。。。

お楽しみに・・・。(楽しみですか?笑)



















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