12月26日(水) 1日目
広島駅で、同じく全国大会に出場する
広大附属高校と出会いました。
彼らは、私達の1本前の新幹線なのでしょう。
私達も、新幹線のホームに向いましたが、
天候の関係で、10分遅れの出発。
去年は、関が原あたりで、2時間半
新幹線に閉じ込められました。
「今年はなにもなければいいですね・・・。」
みんな、そんな気持ちで新幹線にのりこみました。11:30 品川駅到着。
途中、なにもなく無事に東京へ。よかった・・・。
地下鉄をのりついで、会場である
日本青年館まで向っていましたが、
今年はバスを2日間貸しきって移動
します。
地下鉄移動も楽しいのですが、荷物と移動の関係で
今年はこうしましたが、やはりこちらのほうが会場に
到着してからも便利でした。
12:30 日本青年館到着。
日本青年館。
バス・トラックがたくさん。
今年は60校7000名を超える
中高生が、この地に集まります。
「第19回全国高校選抜オーケストラフェスタ」
この看板に、山陽女学園の名前が。
ここに初めて刻まれたのは4年前!
はじめて、この看板を見たときは、
うれしくて何回も写真を撮ったのを覚えて
います。
すでに、トラックの運転手さんの姿あり。
広島から東京まで運転ごくろうさまです。
積み下ろしをして、
すでに始まっている全国大会の
各校の演奏を鑑賞しました。
さすが全国大会!
人数もどの学校も多い。
舞台いっぱいの演奏者。
また、演奏する曲も、
ドビュッシーありベートーベン
ありチャイコフスキーあり・・・。本当、こんなにたくさんの作曲者の作品を、2日のうちに
聴ける音楽会は、他にはないでしょう。
満足ですね。勉強にもなります。
17:00。リハーサル室入り。
触っていません。
慌てる心を抑えながら、
全員の音だし風景を見守ります。
このときって、あせるんですよ。もちろん演奏者も
でしょうけど、いつものリズムと違う音だし・チューニング
ですから、うまくいくか・・・と指揮者としては、平静を
保つのに必死です。
インペクのFさん。
私が考えていた時間と同時間に
「先生、チューニングはじめます」
と、堂々と言いにきました。
立派になったもんだ。
一人ひとりも、それぞれに少ししかない時間で、
確実に音だしを終えていました。広島のときから20分しか与えられない今日の状況を考えておけと
言っていましたが、今日はなにか違いました。
チューニングがおわり、私は
指揮棒をあげる前に、こういう話をしました。
いつも言っている言葉ですが・・・。
「数がすべてではない。
しかし、数は力である。」と。
この大会に出場している学校で、オーケストラ編成を
組んでいる学校は、本当に部員が多いです。
最高は、高校オケ界No.1の千葉幕張高校。
この日の出場者は147名。これですべてではないのですから、恐れ入ります・・・。
逆に1番少ないのは、栃木県の学校で30名。
(高3入れれば65名越えるんですけどね・・・。)
他は、すべて60~90名という学校がほとんどです。
オーケストラをやる以上、人数は至上命題です。どんなにいい指揮者であっても、人数のそろっていない
バンドでは限界があります。
あります。
もちろん、部員数を増やす為に、
勧誘活動に力をいれるのは、
本当に重要なこと。
本校でも、4月にはみんなで計画し、
なんとか中高あわせて25人を越える部員を
獲得できるまでになりました。(命がけです・・・。)
いえば、そんなことはありません。
きちんと、楽器編成の人数がそろっていないのですが、緻密で
しっかりとした意志、どういう演奏をしたのかが、しっかりわかりました。
逆に、大人数でも、インパクトがあまいない演奏という学校も
ありました。
「とにかく、やってきたことを全員で、
私達のウリである熱い演奏で、
しっかり伝えよう!」
と、言いました。
生徒の目はギラギラしているように
思えました。
一言、話すように言いました。
Oさんは、言いました。
「もう、ここまできたらやるしかない。
ここまで、いろいろな行事や練習で
培ってきたことを全員で出しましょう。
高2は最後の全国!やリ残さないで。」
いやあ、成長したな~って思いました。
せっかく、いろいろ考えているし、技量もあるし、
まわりも一目おいているのに、
顔を赤くして、下を向きながらしか話せなかったんです。
それがOさんらしさなのですが、私としてはこれを
脱却しないと、部長としてやっていくことはできないし、これからの人生でも大切なことだと、思って
言い続けました。
そうそう。
Oさんは新幹線でも、全員に
メッセージつきのキットカットを
配ってました。
(私も、もらいました。)
そうやって見たら、なんか全員の顔も、すごく立派に
見えました。
18:05~ 演奏本番。
高1の、FさんとOさんが、学校紹介をおこなった
あと、演奏が始まりました。
演奏のすべてを伝えることはできません。
でも、私としてはこの4年の中で、もっとも手ごたえを
感じた演奏でした。
「ここまで、これたぞ~」って。
まだまだ、不完全です。まだまだ道半ばです。
インペクFさん 「今日は、最後まで死なずにいけた~」
定演委員長Nさん 「むっちゃ、楽しかった~」
演奏を見に来てくださった保護者の方も、
次々に玄関まで出てきていただき、
賛辞をいただきました。
今年も、10組を越える保護者の方が東京
まで着てくださいました。
その他、高3生も2名応援に来てくれました。
保護者の人から、こう教えてくださいました。
「私の前にいた高校生達は、50人くらいで、Obのない
本校を見て、しゃべりながら演奏を見ていた。
なのに、演奏がはじまるやいなや、急に姿勢
を正して聴き始め、体を動かして演奏を聴いていた。
演奏が終わると、こりゃ、うまいわ~
と、声に出していた。まわりの雰囲気を変えた演奏だった。」
また、副顧問のY先生も、
「今日はたまらなくいい演奏で、鬼気迫る緊張感があった。
最後のクライマックスでは、会場が完全に山女の世界に
ひきこまれていた。最後は号泣していました。まわりの
人は変に思ったでしょう。でも、まわりの人たちも、口々に
やるな~ここ。50人の女子ばかりなのに・・・と。
それを聴いてさらに涙が出てきた。」
と、後で話してくれました。
よかった。
決して、完璧な大人な演奏じゃないけれど、
なんとかみんなの気持ちを引き出せたようです。
そして、観客のみなさんに伝えるという最低限の
仕事はできたようです・・・。
夜は、生徒も教員も交流会に参加しましたが、長くなって
しまったので、この話題は、PART2に。。。
お楽しみに・・・。(楽しみですか?笑)