定期演奏会まで、あと10日。
あせりばかりが、胸の中に・・・。
あと、わずかしか残されていない時間ですが、
やれることを精一杯やりたいと思います。
生徒達が自分達の意志で、気合いを入れ、
音になっていけばまだまだ変わるはず。
部員の力を、信じるのみ!
今回の定演の演奏曲。
すべて、意味のある選曲なのですが、
その中でも、特に思いがあるのが、
「フィンランディア」と、「1812年」の2曲です。
2曲とも難易度の高い曲です。
「フィンランディア」は1年前。
このメンバーになり、初めて挑戦した曲です。
「1812年」は、全国大会に出た後、
部員達の力をさらに伸ばす
チャレンジとして、無理に選曲しました。
思い入れとしては、本当に高い曲です。
でも、私はそれ以外にも、この2曲に深い思い入れがあるのです。
その理由です。(少し長いですが・・・)
この2曲とも、深い混乱・戦争のあと、勝利し、
解放されるという風景を曲にしたものになっています。
この曲を振っていると、どうしても
昔のオーケストラ部を思い出すのです。
本当に、部員も少なく、練習場所もなく、発表の場もなく・・・。
実際、練習日なのに、顧問1人だけで楽器を吹いていた・・・
なんてこともありました。
やめようとも思いました・・・。
前任校で、
大阪にいたときは、監督をした吹奏楽部は、部員
100人を超えていました。
コンクールで勝つことだけを考えていました。
実際、全国大会にもクラブをつれていきました。
その自分がなんで・・・と。
でも、部員達がそれを救ってくれました。
私にもう一度、熱く怒る、燃える音楽づくりを
しようと思うチャンスをくれました。
この2曲のフィナーレで演奏されるファンファーレ。
熱く鳴る、重厚な和音。この瞬間にいつも、
「本当にやってきてよかった。これからも上を目指そう!」
そう思わせてくれるのです。
曲を聞いていると、
クラブを作ったときの苦しみから、
今の充実感を凝縮したような
そんな感じにさせてくれるのです。
そのような意識・意志が伝わるような演奏にしたい。
70人のすばらしい部員達に、それを伝え、感動ある
演奏にしたい。
私には、今までのやってきた
ことを今の子たちに伝え、さらに伸ばしていく責任と、
今まで環境の悪い中でもがんばってくれたOGたち
へのお礼のために心のこもった演奏をする責任が
あると考えています。
最高の瞬間を
部員達とともに体験したいと思います。